トモエブログ

きぐるみハードコア

幼馴染に告白をした話(一年ほど前から女性ホルモン剤の服用をしている事について)。あるいは体験エッセイ。あるいは日記。

表題の通り、幼馴染に対して、自分が一年ほど前から女性ホルモン剤の服用をしている事を告白した時の話、あるいは自分自身の身体の変化についての体験エッセイという旨の記事です。

 

あるいは、今となってはアカウントやアカウント名の変遷がありつつ、長い方では干支一回り分以上、ぼく(https://twitter.com/Tomoe_Kixx)とインターネットを通じた関係があったり無かったりするような関係の人に対しての告白(?)というものになるのかもしれません。

(「告白」という言葉を選んだのは、釣りタイトルのようなものなので、特に深い意味は無いのですが)

 

【目次】

・はじめに

・「実は、一年ほど前からメスホルを服用しているんだ」(外見の変化についての話)

・「とにかく、胸がクソ痛いよね」「は?女の胸やん」(乳房の成長について。また、その他身体的変化について)

・「男性的性欲はね、マジで無いんだよね!」(女性ホルモン剤服用の目的、思想、あるいはその他諸々についての話)

・女性ホルモン服用関連とは関係の無い後日談。

 

 

・はじめに

表題の通り、ぼくは一年ほど前から女性ホルモン剤の服用をしています。

マレフェMTF(黄体ホルモン)と、

エチニラ(卵胞ホルモン)、です。

 

これといったきっかけ、というものは無かったと思いますが、始める理由、あるいは始める要素といったものはありました。そうした理由だとか、実際に自分の身体に起こった変化について、幼馴染との会話を思い出しながら書いていこうというのが本稿です。

 

幼馴染の名前は、ここでは微井介くんという事にします。

(エッセイ風の文章の中でこのような仮名の使い方をするのは、富野かんとくの影響です)

微井介くんはぼくの小学校時代からの幼なじみで、ぼくの配偶者である江衛子さんとも高校時代からの付き合いです。この話の一週間ほど前に微井介くんを含めた面子で宅飲みをしていて、微井介くんがチューハイを2缶置いていったのですが、すぐ取りに行くというような連絡があったにも関わらずに中々取りに来なかったため、「まあまた買えばいいだろう」というような気持ちで木曜日あたりにぼくがそれを飲んでしまったりした事などがきっかけで(?)、今度はサシで深夜宅飲みをするような事になった、というのがここに至るまでの状況です。

 

・「実は、一年ほど前からメスホルを服用しているんだ」(外見の変化についての話)

 

 そんな、深夜27時頃の事。

「実は、一年ほど前からメスホルを服用しているんだ」

 この事は絶対に内緒で、他言無用で、と深く深く口止めをした後、ぼくは、そのような事を微井介くんに告白しました。どんな話の流れでそんな事を言う流れになったのかは覚えていないのですが、ともかく、そんな事を言いました。

 ぼくとしては、驚かれるようなリアクションを予想・あるいは期待していたのですが、返ってきたのは、

「まあ、そうだろうなと思ってた。ってか、やってないのがおかしいと思ってた」

 というような、アッサリとした反応。

 肩透かしを食らったような気分でしたが、曰く、確かに一年ほど前から、ぼくの外見、というか容姿が明確に変化していったので、逆に、何もなければおかしいと思っていた、との事でした。

 確かに、ここ半年~九ヶ月ほど前から、実母や、配偶者である江衛子さん、友人、会社の他事務所の人、そして微井介くん等から、ぼく自身の容姿の変化については繰り返し指摘されていた事でもありました。

 ここ半年~九ヶ月ほど前から、ぼくは容姿を褒められたり、「そんな顔だった?」あるいはもっと直球的に、「整形した?」と言われる事が多くなりました。

 髪型を変えたり、服装を変えたり、肌のケアを入念にするようになったり、トリア(レーザー脱毛機)による脱毛が進んだり、そういった複合的な要因だろうな、と自分では思って&人に説明していますし、女ホルでそんなに容姿が変わるものか……? と疑問に思う気持ちもあったのですが、微井介くんから、そんな、ぼくが女ホル服用している事を知って、そんな答え合わせに至ったような反応があったという事は、それなりに明確な変化があったのでしょう。

 微井介くんには、年始あたりに宅飲みをした際に、「なんか、お前、綺麗になってないか……?」と頬を撫でられもしましたし、この一週間前に宅飲みをした時も、「やっぱお前、綺麗になったな……?!」と頬を触れられ、ドキッとしたりもしました。

 ちなみに容姿の話で言えば、ぼくは微井介くんの容姿が好きです。暴太郎戦隊ドンブラザーズの桃井タロウ役の樋口幸平さんと似た方向の容姿だと感じています。

 

・「とにかく、胸がクソ痛いよね」「は?女の胸やん」(乳房の成長について。また、その他身体的変化について)

 

 ともかくも、初動で大したリアクションが得られなかった事に対しては気を取り直しつつ、具体的な身体の変化についての話へと話題は移行していきました。

「とにかく、胸がクソ痛いよね」

 胸がクソ痛い。

 自分自身で自覚する自分自信の身体の変化の中で、一番大きなものが、胸の痛みです。最初のうちは、なんだか乳首に痛みがあるな、といった程度の感覚だったのですが、今では、乳房全体に痛みがある、といった状態になっています。

 痛みのレベルで言えば、乳房の辺りにふとした衝撃(人と肩が当たったり)があった時には、乳首を針でグサリと刺されたんじゃないかという心地の鋭い痛みが発生したり、軽く走ったりすると、その揺れで軽い痛みが発生したりする具合です。それと、ぼくは寝る時にうつ伏せで寝るのが基本姿勢なのですが、姿勢に気を付けないと、胸がマジで痛いです。

「いや〜、もう胸ポケットにスマホ入れられない身体になっちゃったよね」

 なんて事を言いながらケラケラ笑っていると、

「えっ、お前胸あんの?」

 と訊かれたので、

「うん、あるんじゃないかな?」

 と言って、自分の服の裾をめくって、胸の辺りを微井介くんに露わにしました。

 すると、

「えっ……うわ……。マジ……?」

 と、微井介くんはかなりショックを受けている様子でした。

「は? 女の胸やん」

 この話の初動とは打って変わってめちゃめちゃにショックを受けている様子の微井介くん。その様子を見て、ぼくはめちゃめちゃに面白くなってしまいました。

「はははは! 触ってみるかい?」

 と、微井介くんの手を掴んで自分の胸を触らせました。

「いや、胸あるじゃん……。何か、何かあるじゃん!?」

 明確に、例えば「脂肪が多くて胸があるように見える男の胸」とは違ったものに触れたような感覚を覚えたのでしょう。微井介くんは、やはりショックを受け続けている様子でした。

「いや〜、アレだよね。乳腺の発達を感じるよね!」

 ぼくは、ケラケラと笑いながらそんな事を言いました。

 よく、フィクション上の台詞なんかで、フィクションの女の子が乳房という存在に対して、「こんなの、ただの脂肪じゃない」と言ったりするベタなアレがありますが、実際に出来てみると、「ただの脂肪」なんかじゃないんですよね。乳腺が! あるんですよね!

 どういうワケか、「なんとなく肌が綺麗になった」程度の変化しか発生していないと思っていたのか、微井介くんは、ぼくの身体の変化に随分と精神的打撃を受けているようでした。

「それ、シャツの上から目立たんの?」

「ん〜〜、どうかな? ただ、ぼくがもう少し脂肪が付いていたらもっと目立つようになっているだろうなという感覚はあるけど」

「そういえば、女性ホルモンをやると、太りやすくなるって聞いたけど、どうなん?」

 そんな質問。

 確かに、太りやすくなった、という感覚はあります。ぼくの身長は171cmなのですが、去年の夏辺りは運動と食事制限を気にするようになって58kgほどを保っていた体重が、年末年始後辺りには63kgほどになり、これは……?!と思い、食事に気をつけるようになって、今は概ね61kg程です。リングフィットアドベンチャーを続けている影響で、筋肉量が増えたから、かもしれませんが。

 そんな話をしながら、

「いや、でも全然太ってるような感じは無くない?」

 と、ぼくはおもむろに服を脱いで上半身を露わにしました。

「なんで脱ぐん? てか、うわっ、女の身体じゃん……」

 微井介くんは、また頭を抱えるような仕草をしました。

「いや〜、なんか、メスってカンジの身体だよね!」

 少し前、ぼくは個人的な趣味として、xtube日本人女装子動画的動画撮影行為をしていたのですが、撮影した自分の身体を見て、「こいつの身体、メスになってねーかっ……?!」と驚いたりもしました。

 そんな、「自分の身体がメスになっている」、という自覚はあるので、微井介くんのショックを受けたよう反応がまた面白かったで、自分の身体のメス感をアピールしていると、

「いや、その"メス"って言い方やめない?」

 というような指摘がありました。

 確かに、ポリティカルにコレクトネスした表現では無かったかもしれません。

 

・「男性的性欲はね、マジで無いんだよね!」(女性ホルモン剤服用の目的、思想、あるいはその他諸々についての話)

 

 その他、身体の変化についての話の中で、

「男性的性欲はね、マジで無いんだよね!」

 というような事を言いました。

 この一年、ぼくがペニスを使用した射精行為を致していないという事については、前々から微井介くんにも話していた事です。ですが、それについては、自分自身の意思の力だとか、そういったものだけによって、言うなれば我慢する事が出来ていた、という話ではありません。

 実際、催眠音声等で無限ドライオーガズムの経験を繰り返した結果、一年前の時点で射精欲求自体はかなり薄らいではいました。しかしながら、この一年ほどは、射精欲求というもの自体が消え失せてしまっていたので、これは、ぼくの意志の力というワケではありません。

 この、男性的性欲の消失という効果は、ぼくが、女性ホルモン剤服用の効果として最も実利的な役に立っていると感じている部分でもあります。

「ぼくは、人間が持つ肉体的な、肉体由来の欲望を拒絶しなければいけないという思想を持っているので、これは、とても具合がいいね!……なんて、こんな深夜4時にチータラを食いながらハイボールを飲んでいる中で言うのは、一切説得力が無いんだが……!」

 ぼくは一定以上のアルコール依存人間であるという自覚があるのですが、平日は飲酒をしないというルールを設けています。このルールに違反した場合、江衛子さんに千円を罰金として支払うという取り決めになっていますが、そもそも今回の事の発端が、

「まあ、平日に微井介くんの残した500ml缶を二本空けてしまったぼくが言うのは説得力が無いかもしれないが、とにかく、そういった思想を持っているんだが……!」

 この後、ありのままの人間性の超越のためには射精ではなく、脳でイクしかない。ドライで無限に達する事こそが、より先進的進歩的な人間の姿勢だというような事を語りましたが、これについては、イマイチ受け入れて貰えませんでした。

「お前、女になりたいの?」

 女ホルの話に戻すと、微井介くんからそんな質問をされました。

「いや……、それは違うんだよね! いや、確かに女の子になりたいという気持ちは確かにあるけれど、男とか女とか、AとかBとか、そういったものを超越したいという気持ちがあるかな!」

 物事を対立した概念として規定して、そのどちらかの側に付くかの選択からは、なるべく距離を置きたい、というのが、ぼくの根本的な思想の中にあります。そんな、AかBかの問題に対して、そんな事を問題としない空間Xへの超越、あるいは跳躍をしたい。したい、というより、しなければいけないという考えです。

 思想的な面で言うと、ぼくは、人間のありのままの肉体の有り様は、後天的な意思によって変化可能であるべきだ、あるいは、ありのままの肉体から生じる精神は悪であるので、人為によって矯正されるべきあるものだと思っているので、その思想を自分自身の身体で実践しているという状況は、精神的にも具合が良く感じます。

 精神的な面!

 男性が女性ホルモンを摂取する事についての精神への悪影響について。女性ホルモン摂取によって精神のバランスを崩す、という話はインターネット等でよく見ますし、20世紀の科学史に燦然と輝く天才、アラン・チューリング先生が同性愛の罪に問われた結果、国家によってエストロゲン治療を強いられた末の死という例もあります(その事を思い出す度に、ぼくは悲しいような、憤ったような気持ちになります)。

 個人的な精神の変化について言及すると、特に悪影響と感じられるものは一切ありません。むしろ、具合が良いくらいです。というより、今が精神的にも肉体的にも一番健康的だという自覚があります。「こ


の人を見よ」の中で健康アピールをするニーチェくらいの勢いで健康です。

 精神的な悪影響が無かった事については、たまたまぼくがそうだった、ということ以上の事は無いのではないでしょうか、というカンジがしています。

 また他には、ぼくが配偶者である江衛子さんに対して女ホル摂取を隠せていると思っている事に対して、絶対バレているだろうというような指摘がありました。どうなんでしょうね……?

 ともあれ、微井介くんはかなりぼくの話を聞いてショックだったようで、この話の間に何度も微井介くんが家の外に出て煙草を吸うタイムがあったりもしました(ぼくは、ハイボール片手にそれに付き添う形になりました)

 一通り話を終えた後、

「まあ〜、あまり無い経験かもしれないね! 幼馴染の身体がメスになるってのは!」

 と言って、ぼくはケタケタと笑いました。話を聞いて、かなり混乱をしている微井介くんの様子を見て、とてもとても可笑しい気分でした。

 そういえば、この文章を書いている時に思い出したのですが、高校時代、夜に家の前で話していた時、微井介くんに対して、最近は精飲行為(自慰行為の際に排出した自分自身の精液を飲む行為、という意味です)をしているという旨の話を軽い気持ちでしたら、めちゃめちゃに引かれて、少し距離を取られた事が割とショックだったという自身のエピソードを思い出しました(当時、思春期特有の同性への憧れのような気持ちを微井介くんに抱いていた、というのもありますが)。

 

・女性ホルモン服用関連とは関係の無い後日談。

 

 その後、後日談として、微井介くんを含めた、ぼくの女性ホルモン服用の件を知っているメンバーと集まったりしました。ぼくのメスホル打ち明けは微井介くんが最初というワケでは全然無く、むしろ、微井介くんの口がワリカシ軽いために、打ち明けるのが遅くなった、というような具合です。その会合で、ぼくの好みの男性のタイプという話題の中で、微井介くんが、自分は男っぽい昭和顔で、ぼくの好みからは外れていると認識しているらしい事を明かし、その場の全員からおかしいと突っ込まれる場面がありました。また、あまり覚えてはいないのですが、その場で微井介くんはアリだという事を伝えた際に、満更でもなさそうな反応だったような記憶があります。

 それから、この夜の一週間ほど前から、配偶者である江衛子さんから、ぼくと微井介くんの関係を怪しまれるようになりました。宅飲み中に微井介くんから、「やっぱお前……、綺麗になったな?!」と頬を触られる等をされたのはぼくの自宅であり、江衛子さんも同じ場に居たのですが、翌朝、プリキュアを観ている途中のCM中に、「あれ何??」と訊かれたのでした。

 件の触れ合いの際に、ぼくが「満更でもない顔をしていた」との事で、その理由をGのレコンギスタ3話のノレド・ナグさんバリのテンションで訊かれたのですが、まあ満更でもない顔をしていたとしたら、そのような感情だったのかもしれないのですが、正直に「満更でもなかったかもしれない」と答えたかどうか、記憶は少し曖昧です。Nintendo SwitchのCM中に訊かれた事は覚えています。江衛子さんは意外とヤキモチを妬く質なので、詳細は控えますが、後日には「(同性の幼なじみに対するその警戒……)安達桜かよ!」と心の中で突っ込んでしまうような事もありました(安達としまむらといえば、10巻のたるちゃんの下りは、とても辛い気持ちになりました……)。

 軽い気持ちで書き始めたら思いの外長く&クソ赤裸々になってしまったので終わりです。

 

(了)

 

 ※ぼくは、Twitter上で江衛子さんと微井介くんの事をブロックしているのですが、この二人と何らかのつながりのある人は、この記事に関連する一切のムーブをTwitter上等でしないで下さい(私信)