トモエブログ

きぐるみハードコア

【日記】暴太郎戦隊ドンブラザーズファイナルライブツアー、めちゃ面白かった&良かった……!!

インターネットで言う機会が無かったので言ってなかったんですが、暴太郎戦隊ドンブラザーズ、めちゃっめちゃ面白かった~~~~~……!!

ドンブラザーズは、ここ一年間で、一番毎週楽しみにしていた番組でもありました。

(ちなみに二番目に楽しみにしていた番組は、デジモンゴーストゲームです)

 

そんなわけで、4/8(土)、配偶者の江衛子さんと共に、暴太郎戦隊ドンブラザーズファイナルライブツアー名古屋公演(初演、昼の部)へ行きました。

スーパー戦隊シリーズのファイナルライブツアーへの参加は、ルパンレンジャーVSパトレンジャー以来の二回目です。

 

 

会場周辺に着き、長い入場列を並びながら入場。

ぼくは、イベントや何かで集まったオタク集団の姿を見るのが好きなので(ライブイベントなどで客席が映るシーンで一時停止をしたりします)、イベントで集まったオタク集団を見られて良かったです。

 

キングブレードを持ってくるのを忘れた事に気づいたりしながらも、無事に座席に到着し、開演。

 

細かい色々があった後、井上敏樹せんせい脚本による舞台「じごくさいばん」が始まりました。

 

いや、これがめちゃ面白かった&良かったです……!

 

※以下ネタバレありで、感想を書いていきます。

 

・ソノイ→→タロウ……!!感情……!

番組終了後、タロウからの扱いがそっけなくなったと感じたソノイが、タロウへの劣等感に悩むジロウを「個人的な感情」によってそそのかして裁判にかける、というのがこのお話のスジなのですが……。

いや~~、ソノイからタロウへの感情が、いや、重すぎるでしょ……!

しかも、「個人的な感情」って、いや、何……?!

と思って嬉しくなっていたら唐突な回想シーンになり、ソノイが曲を作ってきた時の話になり……。

えぇッ?!ソノイが、曲を作ってきた時の話……?!いや、この曲って、いや、やっぱり「月ノミゾ知ル。」!しかも、え?!歌う!やった~!歌ってる!

 

ぼくは、第二部のDON!音楽祭のプログラム予定を見て、え~っ、月ノミゾ知ル。は聴けないのかな~~、聴きたかったな~~~、などと思っていたのですが、ここで聴けて良かったです。

 

TVシリーズからそうではありましたが、ソノイとタロウの関係性における感情の方向性が、かなりソノイ→→タロウ寄りになっているエピソードで、ぼくは、かなり嬉しくなってしまいました。

ちょうどこの日に気づいたのですが、ぼくは、男男関係で、一方的に感情の矢印が向いている関係性が好きだ、という事に気づきました。

ちなみにこの類の関係性でぼくが好きなのが、これは所謂生モノにあたるのであまり大っぴらに言うのはよろしくは無いのですが、ニーチェワーグナーの関係性です。

 

・ちびっこ達……飽きてる……!!

ドンブラザーズのTV放送の間から、「これ、ちびっこ達はどんな感じで観てるんだろうな~~」などと思っていましたが、その反応を、現場で感じる事ができました。

そして実際、ステージ上で、ドンブラザーズの日常シーンの、敏樹せんせい色の強いキャラクター同士のやりとりが続いてくると、ちびっこ達が、露骨に飽き始めているのを感じました……!

「何コレ~~?」と、前の席の男の子が言っていたのは、ちょっと笑ってしまいました。確かに、何これ、と言いたくなるやりとりが繰り広げられてはいました。

 

・一見ハチャメチャだけれど、作品全体の、一番コアな部分のメッセージ性が含まれたお話だ……!!!!

その後、タロウの傲慢さに対する告発だけに留まらず、各人から各人への告発が次々と続き、わちゃわちゃとしたり、タロウが死んでみんながヤッタ~!となったり、最終的に閻魔大王を倒して、普段のTVシリーズに輪をかけて、ハチャメチャな展開で幕。

いや~、面白かった~~。

 

単純に面白かった、というのと、このお話自体が、ドンブラザーズのメッセージ性のコアな部分を描かれていて、良かったな、と思いました。

これは、最近自分がよく考えている大きなテーマでもあるんですが、ぼくがドンブラザーズの好きな所が、「許容」の部分なんですよね。

 

 

人間は、欲望に流されたり、愚かだったりする事によって間違いを起こしてしまいます。

ドンブラザーズの劇中では、その様子が「人間のヒトツ鬼化」という形で描かれ、ヒトツ鬼化した人間を排除する側の勢力である脳人と、ヒトツ鬼化した人間を元に戻すドンブラザーズとの対立(&和解)が描かれました。

人間は確かに間違いを起こす存在かもしれませんが、間違いを起こした人間を排除するのではなく、その間違いの行為自体は許容しないとしても、間違いを起こした人間自体の事は許容する、という精神性は、現代に一番求められる精神性ではないかな、と、最近ぼくは思っているので、改めて舞台の上でそのようなテーマ性が演じられるを観て、心に刺さりました。

 

「じごくさいばん」のお話では、ソノイによる誤り・間違いがきっかけで事件が起こり、各々が各々の間違いをあげつらい、喧々諤々わちゃわちゃとしますが、最終的に桃井タロウが、そういった間違いを起こす人間というものを、そのどうしようも無さも含めて肯定します。

TVシリーズでのテーマ性の総決算とも言えますが、「じごくさいばん」という舞台設定で、人の間違いをあげつらう場面が散々繰り広げられた後での、改めてその結論、というのが、良いな、と思いました。

 

・(ドンブラザーズと直接関係無い)インターネット(あるいは世界)についての話。

 

ぼくは、インターネットにうんざりしたインターネット大好き人間・中毒人間なのですが、ぼくがインターネットの(あるいは現実世界の)何にうんざりとしているかというと、色々あるんですが、その一つが、誤った人間を簡単に「排除」する力学が働いている部分なんですよね。

最近、よく「寛容のパラドックス」について考えるのですが、例えば、差別的な言動をする人間が居たとして、その人間を即座に「差別主義者だ」、と排除したり、あるいは「キャンセル」したりするのはどうかと思うんですよね。

だいたい、ぼくは「普通の人間というのは基本的に差別的」だと思っているので、差別的な言動をする人間で、差別「主義」だとか差別「思想」を持っている人間っていうのは、本当に稀だと思うんですよね。

「差別的な言動をしない人間」というのは、人間の後天的な努力によって初めてそのような人間になっているのであって、それが出来ない人間に、「主義」も「思想」も無いだろう、という事です(後天的な努力によって、確信犯的に差別思想に至る場合を除きます)

言ってみれば、そんな「間違え」だったり、単純な「無知」だったりが原因で差別的な言動を行った人間を攻撃して一体何になるんだ。結局の所、バックラッシュ(反動)を発生させるだけじゃないか、という思いが強いです。

差別的な言動をする人間の、差別的な言動に対してはノーと伝えながらも、その人間自体に対しては、そういった差別的な言動に至る心情や環境について、寛容的になる必要があるんじゃないか、などと考えています。

 

閑話休題……!!

その後、第二部でトークショーがあったり、DON!音楽祭で二曲が演じられて終。

トークショーは、正直、名古屋ご当地の話題……必要……?!!と思いました。

また、ぼくは極力、特撮作品での登場人物(虚構の人物)と、その演者さんの事は、分かられた存在として考えたい、と、思っている……!

 

その後、アスナル金山で中華料理を食べた後、大須まで歩いて、散策をして、その後矢場町に行きました。

 

(おわり)